歯科業界で注目を集めている「マイクロスコープ」。一方で、どのような医療器具か知らないという声も少なくありません。そこで今回は、マイクロスコープの概要と導入するメリットをお伝えします。患者の方にもいいことがたくさんあるので、ぜひ参考にしてみてください。
精密な歯科治療を行うために必須のマイクロスコープとは
マイクロスコープは精密な歯科治療につかわれる医療用の顕微鏡です。肉眼で見るのにくらべ、約20倍に拡大してみることができます。そのため、細かい作業が必要になる精密歯科治療とは相性が抜群。ふつうでは見られないほど複雑な歯の奥まで、くっきりと目で確かめられます。暗い口の中でも明るくはっきりと見ることができ、1つ1つ丁寧に治療を行うことが可能です。ただし、日本ではまだ普及率が高いとはいえません。マイクロスコープの値段が高額であるため、なかなか導入に踏み出せない歯科が多いからです。普及していないがゆえに、上手に使いこなせる医師が少ないのも要因の1つといえますね。一方、アメリカではすでに有用性が認められているほど、知名度の高い医療器具です。
マイクロスコープの他に使われる治療器具は?
マイクロスコープを用いた歯科治療の中では従来とは異なる、新たな治療器具がいくつもあります。その中の一つがラバーダムと呼ばれるものです。これは被せるゴムシートのような器具で、主に消毒した根管に唾液が入ることを防ぐことを目的としています。唾液には無数の才気が含まれているため、治療した根管が再度菌に侵されてしまうリスクがあるためです。このラバーダムを用いることで唾液の侵入を阻止し、無菌化することでそういったリスクを回避することが出来ます。
マイクロスコープは患者にもメリット多数
マイクロスコープをつかった精密治療は患者にもメリットがあります。最も大きなポイントは「歯を残せる可能性があること」。治療すべき箇所がピンポイントでわかり、無駄に歯を削ったり抜いたりする必要がなくなるためです。本当に治すべきポイントを、最善の治療法で処置することができます。歯の寿命をのばすことにも繋がるため、健康な歯を残したいという方にはぴったりですね。正しい治療を行うことで、再発の防止にもつながりますよ。マイクロスコープを導入している歯科は東京都や神奈川県などの都心部だけではなく、他の地方にも複数あります。正確に診断し治療を行ってもらいたい方は、マイクロスコープが導入されている歯科を調べてチェックしてみるのがオススメです。